2011年12月10日土曜日

みんな、誰かの愛しいひと

おじいちゃんおばあちゃんと遠足、ワイナリーへ


ぶどう、おいしそう




                         今年が終わる前に、ポピーの話を。

10月の最終週くらいからか、紙で作られたポピーを胸につけている人をたくさんたくさん見かけた。人だけではなくてバスとか新聞の表紙とか壁とか、街中がポピーモチーフ。私の働いてる施設にも、このポピーがどっさり入った箱が募金箱とともに置かれて、おじいちゃんおばあちゃんもそれを胸につけ、財布につけ、ドアにはり...。

テレビをつけると、BBCニュースのキャスターもセレブもドラマの中の人たちも、みんなみんな胸にポピー。ウィリアム王子もキャサリン妃も。街の店員さんも銀行員も、施設のスタッフも。日本でも赤い羽根共同募金というものがあるけれど、それ以上にものすごい割合でポピー、一色。

このポピー現象を施設のおばあちゃんに尋ねたところ、1918年11月11日第一次世界大戦が休戦して平和が宣言された日であることから、Remembrance Day(戦没者追悼記念日)-別名Poppy Dayとして、その後の第二次世界大戦等の他の戦争も含めた犠牲者を追悼する為の風習とのこと。

そして第一次世界大戦中、激戦の末に多くのイギリス兵士が戦死したベルギーのフランダース地方一面に真っ赤なポピーが咲いたことから、この花が象徴とされているそう。ちなみにこの紙でできたポピーは退役軍人により製作されており、Royal British Legion(英国在郷軍人会連盟)なるものから提供されている。

なるほど....国全体で戦没者への敬意をアピールする活動がこれほど根付いてるのはすごいなぁと思いつつ、一方ではポピー活動への過剰化について苦言を呈している記事も発見。

なにせ、ポピーをつけていないと無用なトラブルを生むほどに若干義務化されいる感も否めないとか...もはや、テレビに出ている著名人だったり有名人、スポーツ選手等がポピーをつけていなかったら、愛国心がどうだとか批判の的になったり、「ポピーをつけなくても戦没者を追悼することはできるのでは」という意見が物議を醸したりだとか...

色々あるのね。ただ、こうして平和が宣言された日を、お年よりはもちろん若者も国民全員が当たり前に知っていること自体は、ポピーアピールの価値大いにあるかと。私のような外国人でさえ、街中のあまりのポピーに、なんだろう..と思って由来を知って、そしてきっと忘れないもの。


さて、ハロウィンが終わりポピーデイが過ぎ、街はすっかりクリスマス!この時季の東京の街並み、たまらなくすてきだろうな...派手な装飾は見かけないものの、近ごろ島のフレッシュな空気がおいしくてたまらない。既に寒すぎて引きこもりつつも、部屋の窓を少し開けて、スースーパクパクしては寒くなって閉め、またスースー...を繰り返し繰り返し...

毎年毎年、12月になると「誰が12月を年の暮れって決めたんだろうなぁーどうして12月と1月の境目だけ特別なんだろう」とか、考えなくてもいいことを考えては、でもやっぱり「新年こそは..」と決意あらたにする自分がいます。

「みんな誰かの愛しい女」
これは林真理子さんのエッセイ本の題名なのだけど、この言葉しょっちゅう頭をよぎる。BBCニュースでどこかの紛争地域の銃撃戦を見たり、どこかの国の指導者が陥落したとか、暗殺だとか、凶悪犯罪者だとか、色々な苦いニュースを見る度に「犠牲者も加害者もどちらでもない誰かも、みんな、‘誰かの愛しいひと’なのだなぁ」とただただ思うのです。だから誰に同情するだとか、そういうのは一切なく。実生活でも、人でなしめ....と時にどうしてもうまくいかない誰かに出会ったときも「でもこの人も誰かの愛しいひとか...どこが...」なんて。

自分自身が、色々なことがうまくいかなくて塞ぎ込んでるときも「私も、少なくとも両親にとっては愛しいひと...」と思うと、いつまでもくさっていられない!と少しだけ、凛とする。

周りの友達がこどもを持ち始める年代になったからなのか、愛しそうな顔して我が子をつんつんする友達を見てると、なんだか本当おせっかいおばさんみたいな気になって、赤ん坊に「こんなに、こんなに可愛がられてるんだからね」て、すくすく育つことを切に願ったり。まぁ、こどもをあやすのが得意ではないので、静かに強烈に思ってるだけなのだけど...

いつでも無条件で助けてくれるひと、だとか、この選択はあの人かなしむだろう、とか、とにかくこの人が楽しいならいいか、とかとか、一人でもそういった人がいれば多くのことに耐えられて、多くのことが防げるような、そんな気がします。


ポテイト...




2 件のコメント:

  1. すーーっごく同感です。誰に対して、嫌悪感を感じる時、「あーでもこの人も、両親にとっては大事な子供であるし、友人にとっては大切な友人なのかも」って思うと、怒りがおさまる事って本当によくあります。でもその半面、ひらきなおってしまって、「いや、でも許せない・・この人が愛しい人・・どこが・・」とNobueさんの書かれていたような気持ちになってしまい・・。難しいですね、人間関係って><。

    ポ、ポテイト~!

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  2. Yokoさんありがとうございます。そしてスピーチコンテスト優勝おめでとうございます!ものすっ・・・ごい感動しました。「努力は裏切らない」何回も反芻しましたよ。語学の勉強は本当地味で地道で、日々私成長してるのだろうか..と正直不安ばかりです。そんな中、Yokoさんの朗報には本当じーんときました。レッチェにも興味が湧きますね!

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