2011年11月11日金曜日

24+1 Winter comes..

Summer time in London このイス何気にうっかり座りそうになるが有料の為みんな芝に・・


夜の9時までSUN SUN



夏限定のGarden cafe URBAN PHYSIC GARDEN


後日、友だちがここでジュード・ロウに遭遇・・・ニアミス



GMT: Greenwich Mean Time グリニッジ標準時 ∞ BST: British Summer Time 英国夏時間

夏時間・・・・・・サマータイムって・・本当に、ふしぎ・・・・ほんとに・・言葉だけは聞いたことはあったものの解ってなかったこのシステム。先日、経験したのです。

つまるところ、イギリスでは3月最終日曜日1時(GMT)から10月最終日曜日1時(GMT)までの期間をサマータイムとしていて、通常より1時間時計を進める。今年2011年は10月30日(日)の夜中の2時(BST)にサマータイムが終わり・・ということで、時計を1時間戻したの・・今が標準時刻。

私、イギリスにこのようなシステムがあることを一切知らず、たまたま10月半ばにガイドブックをぱらぱら見てたら、「日本との時差は-9時間ですが、サマータイム時は-8時間になります」という注意書きを発見して、?・・時差がどうしてかわるの・・?・・・え?となったわけです。

純粋におどろく。時計をまわしていいなんて・・・・・しかしさらに驚くのが、この時間が変わる時をさほど英国民が気に留めてないこと・・・

用心深い私は‘うっかり時計を回し忘れて遅刻しないようにしなきゃ、ハラハラ’って、複数のひとに「何日の、何時に、時計を1時間戻せばいいの?」と聞いたが、ほんとみんな「えーとね、あれ、いつだっけな・・正式な日時って・・でも月末の・・・夜中の12時だっけ?(ほんとは夜中の2時・・)」という感じ。聞いたところによると、毎回この時間を変える日に、これを理由(言い訳?)にして授業やアルバイトに遅刻する人っているのだそう。

そしてそれを恐れて「い いつなの?」とひとりソワソワしてる私にも「大丈夫大丈夫!そのときがくれば、たぶんなんとなくわかるよ あはは」とやっぱり気にしないイギリス人。

結局、私はある朝8時に起きて、テレビをつけたら表示されてる時刻が7時で、・・・・・・・・え・・・・・・って。ある意味なんとなくわかったけど、こんなにさりげないなんて・・。一日が25時間てすごいすごい、8時に起きたのに7時に起きたことになった、ソフィーの世界みたい、ふしぎふしぎ・・とか人生初のサマータイムにひとりで湧いたのに。

なんだか国規模で時計をまわして時間を変えてしまうなんて、いたずらみたいで冗談みたいで、もう時間って何?と思ってしまう。1時間増えたことを意識しすぎて、「今日はやっぱりいつもより疲れたな・・」とつぶいやいてみたり(完全に気のせい)。

調べたところ、サマータイムの導入には色々な背景がある様。

皮肉なことに、メリット・デメリットが同じ・・というのは、メリットとしては‘日照時間に有効に働くことで照明の節約になる’とあれば、デメリットとしては‘時刻が変わることで各種コンピュータシステムの変更にコストがかかる’だとか‘早く帰宅することで家庭の冷房等、エネルギー消費があがる’と。またメリットとして‘外が明るい為犯罪や交通事故の軽減’とあれば‘時刻変更時の混乱により交通事故が増加する’とある。

ああ・・・しかし、ものすごく納得できるメリットを発見。「日照時間が増えることによる余暇の充実。」

これだろうなぁ、絶対これだろうな・・。今だんだん寒くなってきたから余計感じるのだけど、夏の英国民は本当に・・本当に輝いてるの、うれしそう、たのしそう。公園に行けばたくさんの人がごろごろー明るいうちからのんでー食べてー太陽をめいっぱいあびてーとにかく街も人も陽気、最高。

夏のロンドンも島も、毎日が週末みたいに明るいうちからパブが混みあったりしてるものだから「今日は何、同窓会?貸切パーティ?」と何度も聞いてしまった。イギリスは普段の天気が優れないこともあってか、夏の太陽はものすごく愛されてる。私はとにかく夏のロンドンの公園の雰囲気がすきですきで仕方なかった。パラダイス!

そして今、サマータイムもおわり、ハロウィンもおわり、暗くて寒い・・と言われるイギリスの冬を初めて迎えようとしている・・特に私のいる島は‘夏のリゾート地’な為、夏はあんなにわいわいしてた街も、最近ではスーン。ほんとスーン・・。町のフィッシュ&チップス屋の「10月から3月まで休業します」という張り紙を見ては、さらにスーン・・・・そんな働き方が許されるなんてうらやましい・・


ちなみに、日本でもサマータイムを実施してた期間があることを発見。太平洋戦争(第二次世界大戦の一部)に負けてアメリカやイギリスに占領されていた約4年間。1948年4月から1952年4月・・。

1952年!・・・・・・・・・・・・まだ占領が終わってから約60年しか経っていない・・・・

ものすごく、驚く。第二次世界大戦が1941年12月8日(日本時間)勃発ということは、来月で調度70年・・・・・・70年しか経ってないの・・・ほんの70年前の日本に、戦争の風景があったなんて。戦闘機が飛んだり、焼け野原があったり、いや想像もできない。

施設のおじいちゃんばあちゃんは90代の人も多くいて、敵同士だった時代を知ってる人たちが「遠い遠い日本からよく来たねえ、勇気があるねえ」て言ってくれるなんて。なんだか、ただただ、信じられない。そして、今も戦争中の国はたくさんあって。第二次世界大戦と同じ1940年代に始まり、まだ継続している戦争もある・・・ほんと言葉が何も見つからない。そういう時代がある、国があるって知ってこわくなるだけ。こわがることさえ、おこがましく感じてしまうほど何もわからない。

サマータイムの話から戦争の話になってしまった・・・どうしよう、問題が大きくてまとめる言葉が何もでてこない。実際に戦時を生きた、茨木のり子さんの詩でおわりにする。



「わたしが一番きれいだったとき -茨木 のり子」

わたしが一番きれいだったとき
街々はがらがら崩れていって
とんでもないところから
青空なんかが見えたりした

わたしが一番きれいだったとき
まわりの人達がたくさん死んだ
工場で 海で 名もない島で
わたしはおしゃれのきっかけを落としてしまった

わたしが一番きれいだったとき
だれもやさしい贈り物を捧げてはくれなかった
男たちは挙手の礼しか知らなくて
きれいな眼差しだけを残し皆発っていった


わたしが一番きれいだったとき
わたしの頭はからっぽで
わたしの心はかたくなで
手足ばかりが栗色に光った

わたしが一番きれいだったとき
わたしの国は戦争で負けた
そんな馬鹿なことってあるものか
ブラウスの腕をまくり
卑屈な町をのし歩いた

わたしが一番きれいだったとき
ラジオからはジャズが溢れた
禁煙を破ったときのようにくらくらしながら
わたしは異国の甘い音楽をむさぼった

わたしが一番きれいだったとき
わたしはとてもふしあわせ
わたしはとてもとんちんかん
わたしはめっぽうさびしかった

だから決めた できれば長生きすることに
年とってから凄く美しい絵を描いた
フランスのルオー爺さんのように