便りがない間も、私は元気にしています。
働いたり勉強したり怠けたりすることに、とにかく時間がもっと欲しい。そう思いながらもロンドンのゆるさの中にいると、足りないくらいがちょうどいい様な気もしてくる。結局のところ、いつもあれこれしたくてうずうずしているのは変わることなく。
ほとんど天気の優れない街で、太陽や青空が見られる日は、もうこの上ない嬉しさを感じる。だからこの天気の気まぐれさ、結構きらいではないの。
先日、働いているお店が突然の終日停電に見舞われ、一日中暗闇の中にロウソクを灯しての勤務。地下のトリートメントルーム、外の光漏れる隙間なく。音楽も、お湯も、暖房も、何もなく、電話も通じず、やや壁をつたいながら歩くような。
このような状況で涼しいかおして営業するところに少し感心するのと、真っ暗闇にぼんやりと受付人が座っているような薄気味悪いお店にも、ありがたいことにご来店される方々がいて。
ゆらゆらした小さい火だけを頼りに黙々と施術。自分の靴と床が擦れる音とか、服が伸縮する音とか、お客さんの呼吸とか、なんだかすごく無駄のない静けさが、わりと心地良く、色々足りていないのに集中力ばかり高まるひと時。
本当に必要なものはそんなに多くないな、そう思うことが増えた気がする。ここにいる時間が限られたものだからか、余裕のある生活をしていないからか、多分両方なのだけど、今の生活は大事なものだけを選んでいる。寿命という見方をすれば、日本にいる時間も同じように、ただ一日一日が減っていくものなのに。
色々考えなければならないことが山積み。もう成り行きに任せるふりして、面倒なことは避けたい。けれど、諦めるのはやっぱり納得がいかない。
「本気でやってできないことはないはず、やればできるはず、できなかった時の言い訳を考えないように。」こんなことを頭の中で何度も反芻しては、気をぐっと引き締め直している。
Listen to no noise by Selfridge
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